1-A18 緊張感緩和を目的とした自己鏡映像との対話システムTalk To MEの提案
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1-A18 緊張感緩和を目的とした自己鏡映像との対話システムTalk To MEの提案
小野 秀悟(東京大学),川越 至桜(東京大学)
昨今,情報技術が暮らしを便利にするだけではなく,メンタルヘルスをサポートするようになった.特に,身体所有感を付与したアバターとの対話によるカウンセリングを行うと不安や緊張感が軽減されることが報告されている.一方,内言という感情調整法では,自分自身との対話を通じて葛藤を解消し,ストレスを調整する効果がある.本研究では,この内言を模倣した対話システムTalk To ME(自己鏡映像との対話システム)を開発し,学習者のストレス管理を支援することを目的とする.具体的には,身体所有感と物語的自己感の二つを付与したアバターと対話を重ねることで不安やストレスの軽減を目指す.予備実験として,システムにおける仮想自己からの発話と,内言での脳内の発話とで違いが生じる言葉産出のプロセスの有無が,緊張や不安軽減に与える影響を評価する実験を行った.結果,両群で優位な差が見られず,Talk To MEが内言と類似した感情調整に一定の効果が得られることが示唆された.